2025.05.16

【ダンスコラム】JAZZダンスやKーPOPダンスはストリートダンスなのか、今夜ハッキリさせましょう。

こんにちは😃

DANCE COMPANY みやか組の代表、みやかです。
本日はこんな話題です。
【JAZZダンスやKーPOPはストリートダンスなのか】

 

今、巷でたくさんのストリートダンスコンテストがございます。
大会規定は大抵、持ち時間(基本3分以内)さえ守れば、ダンスのジャンルや音源、コンセプトなどはほぼ制限がなく、各自が決められます。

ダンス部などが対象のコンテストではもう少し規則が違ったりしますが(持ち時間や小道具などの制限や規則、スラングの入った音源の禁止など)基本的に演目の内容決定についてはかなり自由度が高いです。

 

音、衣装、ストーリー性、スキルや表現などの身体など総合的な芸術点の高さを競います。
他のスポーツのように、より点を入れる、より速く、より遠く、より打つのように、ダンスには評価基準が明確でない一面があります。  最近は義務教育でダンスが採択されていますが、このゴールフリーな学習であるが故の指導不安こそが、体育科教員の間で問題となっています。

 

 

 

開始3分で脱線しました。どうしてこうも脱線するんでしょう。
本題に戻ります。

 

何が言いたかったかというと、ストリートダンスコンテストという名目の大会でも「JAZZダンス」「KーPOPダンス」などのチームはよく出場します。
だからこそ、私たちは「JAZZもKーPOPもストリートダンスなの?」と思ってしまいますよね。

「JAZZダンス」はかなりの出場者がいます。「KーPOPダンス」は数で言うと少ないですね。居るには居ますが、ダンスの大会でKーPOPは評価されにくいので少ないです。何故評価されにくいのかも、後々説明いたします。

 

 

でもさ、どう考えても毛色が違う気がしませんか?😂

ヒップホップやロックダンス、ブレイクダンスなど、確かにそれぞれ動きは全部違うけど
練習方法として共通することや共通のステップなど、なにかどこかで繋がりがある気がします。
元々ヒップホップのダンサーだった人が、ハウスを踊っても上手い。みたいな現象ってありますしね。

 

でも、生まれてこの方ブレイクダンスしかやってこなかった人が、急にJAZZダンスを初めて上手かったパターンなんて正直見たことがありません
ロックしかやってこなかった人が、KーPOPの大会で急に賞をとれるかといえば、そういう訳にも行きません。🧐

 

ストリートダンスの有名ジャンルと、この2つはどう考えても練習方法が違うのです。

 

でも、大会では一緒に見るし、一緒に評価の対象になります。
だから、有耶無耶にしてきましたよね…
今夜ハッキリさせましょう。

 


 

JAZZダンスはストリートダンスではありません
KーPOPもストリートダンスとは言い難いですが、どちらにもその要素はある

 


筆者調べではこの通りです。
感覚ではなく、きちんと理由があります。

 

 

 

そもそもストリートダンスは時代でいうと1960年~にアメリカの大都市およびその近郊に暮らす黒人が多い地域で生まれました。
その中の一つにサウスブロンクス地区などがあって、ストリートダンスはここで生まれたー!のように言う人も居ますね。発展した場所であるのは間違いないです。
そう。黒人なんです。

 

当時のアメリカは黒人に対する人種差別の風潮がありました。そんな差別の歴史の中で、黒人達が自己表現をするように生まれたのがストリートダンスです。
前回の記事でも取り上げました、ソウルミュージックと呼ばれる音楽が、今まで白人文化がメインであった音楽業界に変化をもたらしました。ソウルトレインという黒人向けの番組が放送され、1971年には全米で放送されるように。
この番組や流行に触発されて、制作された映画などを見た若者が、そのコンテンツ内の音楽やダンスに影響されて、街中で踊るようになっていったのがストリートダンスの始まりです。
音楽が変化するとともにダンスも変化していくため、様々なジャンルが存在しました。

 

黒人×マイナスの感情をプラスに変える

 

ストリートダンスの要素としてこのような化学反応が必要不可欠です。
黒人のかっこよさを追求したものなんです。
日本におけるダンスの歴史でも、黒人のかっこよさに惚れ込んだ日本人たちが手を替え品を替え、そもそもの骨格が違う人間たちにどう追いつこうかと練習方法を考え発展してきた事実があります。

 

 

ちなみに、《そもそもの骨格が違う人間たちにどう追いつこうかと練習方法を考え》
この練習方法こそが皆さんご存知の【UP&DOWN】です。
すなわち、このリズムトレーニングは黒人のノリを日本人が体現できるように作られたもの。
だから、ヒップホップにしてもロックにしても、ストリートダンスのくくりにあるダンスジャンルのレッスンでは、このリズムトレーニングが練習方法として行われます。

 

 

JAZZダンス、KーPOPダンスと練習方法が違うというのはココにポイントがあります。

これらのジャンルのレッスンで、リズムトレーニングは必ずしも行わない訳ではありませんが、果たしてそれは黒人を目指して取り組んでいるものでしょうか

 

正直そうは思えないですよね、文化が違います、使用曲も違います(黒人音楽ではない)。

 

 

 

 

ここで、少しJAZZとKーPOPの歴史をさら〜っと触ってみましょう。 💡⠜

 

 

 

 

JAZZダンスは1900年代初頭にアメリカで演奏されるJAZZミュージックに合わせて踊っていたものをJAZZダンスと呼んだことが始まりと言われています。
そうです。ストリートダンスの誕生よりかなり前から存在しているんです。
踊っていたのは黒人ダンサーです。(この辺りがストリートダンスと一緒になってややこしい🤣)

 

黒人文化なのは間違いないです。
バレエの要素を取り入れたジャンルですが、目指すところはバレエというより、バレエの基礎を使いながらもそんな綺麗で美しい魅せる白人文化を批判するような踊り方、反バレエに近い要素があるといえます。

様々な虐げられ方をした黒人たちが出会い、様々なダンス(アフリカンダンス、タップダンスなど)が融合する事で独自のダンススタイルができました。

 

また、ミンストレルという言葉は聞いたことがあるでしょうか。
ミンストレル・ショウはこのJAZZダンスの歴史とも繋がりがかなり深いですが、これは白人が顔を黒く塗って(ブラックフェイス)黒人に成りすまして、演じるコメディショーのことです。まぁ酷いもんですね。

 

(引用:「幻想の黒人」のイメージを身にまとったユダヤ人【ヒップの誕生】Vol.44)

 

 

 

今の時代なら永野芽郁と田中圭以上の批判を浴びますが、当時このショーは大評判でした。
ストリートダンスのソウルである、黒人のかっこよさを追求とはぜんっぜん違いますね。

 

しかし、JAZZダンスを愛する人たちには、是非このミンストレル・ショウを調べてみてほしいです。悲しい歴史とは裏腹に、JAZZダンスの発展に大きく貢献した事実があるからです。この方のブログ⬇️、分かりやすかったです。

そもそもアメリカと黒人 その10 ミンストレル・ショウ Minstrel Show

 

我々に今できることは、辛い過去を見ないふりすることではなく、理解し想像し、弔い、先人が命懸けで残したギフトを大切にし、次の世代へ繋げていくことではありませんか?

 

 

現在JAZZダンスは、踊る楽曲もJAZZ MUSICだけではないですし、それこそ【JAZZHIPHOP】というジャンルができたり、時代の変化と共に多様性に溢れたジャンルといえます。

どのストリートダンスのジャンルよりも多様性があると感じますが、それはこの歴史の長さにも理由があると思えます。
時がながければ長いほど、伝える人間も減ったり正しく伝わらなかったりして、情報が分散してきますものね。

でも上記の通り、歴史の誕生や理念から推察するにストリートダンスとは言い難いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

KーPOPは1990年代に日本の「J-POP」という言葉に影響されてできた言葉で、2000年頃から韓国のポピュラー音楽を指して世界的に使われるようになったそうです。
日本で人気のあるすべての音楽を「J-POP」と言うのとは異なり、韓国は「K-POP」という用語をダンスミュージックのみに限定して使用しています。

 

そんな韓国のダンスミュージックはヒップホップ、ハウス、R&B、レゲエなど様々なジャンルを融合させた音楽で、少なからず黒人文化の影響があります。
しかし、今巷でKーPOPを踊る人たち、KーPOPアイドルを目指して訓練を積むレッスン生達は、果たして黒人のかっこよさをさを目指して練習しているでしょうか。😟🤔

 

 

いや、多分というか、絶対違うやろ。

上記の理由からKーPOPはストリートダンスではないといえます。🙂‍↔️

(情報引用:Wikipedia

 

 

 

まぁ、人間は区別を付けたがります。筆者もその中の1人で、こんな記事を書きましたが、ダンスは自由なものだという理念は忘れてはなりません。🙂

これは〇〇でこれは〇〇ではない。こんな風に言いたくなりますが、ダンスにおいてはナンセンスかもしれません。
1つのエンタメとして、この記事を心にお納めください。

 

 

 

最後に、KーPOPがダンスコンテストで評価されにくい理由です。
最近は評価されないからこそ、もう【KーPOPダンスコンテスト】という別のくくりの大会にして、催されることの方が多いですね。

 

この理由は簡単です。
記事の初めに、ダンスコンテストの概要を説明しました。
披露する演目の内容にはかなり自由があり、音、衣装、ストーリー性、スキルや表現、チームワークなど、総合的な芸術点の高さを競うのがダンスコンテストです。

 

KーPOPは、その楽曲に対して振付が既に付いている場合が多いです。例えばTWICEの衣装を真似して、TWICEの曲でそのまま既存の振付を踊って、となると、いくら練習していたとしてもオリジナリティに関しては0に等しいといえます。

 

テレビ番組のプレバトをご覧になったことはありませんか?(筆者は毎週見ています、大好き🥹)
それでいうと、技術や丁寧さは満点でもオリジナリティの項目が0点という訳です。ナンテコッタ(๑º ロ º๑)

 

だから音楽はTWICEでも、振付や衣装などを全て自分たちで考えて競うとなれば、戦うことができますが、「完コピ」という文化も強く存在するKーPOPの世界では少々異端といえるでしょう。

 

ヒップホップダンスやロックダンスのようにベーシックのステップ(ランニングマンとか、ストップアンドゴーとか)がKーPOPダンスに存在するのかも筆者には分からないですが、KーPOPで自由に創作というのもなかなか難しそうですね。

 

 

今日の記事はこれぐらいにしておきますね😊!

 

 

そうそう、先日文化庁の事業で我々の団体が地域の小学校に行くイベントがありました。
笑顔の子ども達が最高でした。とんでもない盛り上がりでした。

DANCE COMPANY みやか組では、文化庁の芸術家派遣事業、コミュニケーション能力事業なども対応しております。
NPO法人の団体様と提携しており、手さえあげていただけば、学校側に金銭のご負担なく
学校にプロのダンサーを派遣してレッスンを行うことができます。

お気軽にご相談ください。

じゃあね❕

 

(アイキャッチ引用:TWICE公式サイト


最後までご覧いただきありがとうございます💃

 

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